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多面的な『紅花』
もう少しで9月になりますが、まだまだ暑いですね。
水分をしっかりとって、残暑を乗り切りましょう!
本日は、古くから様々な生活用品に利用されてきた植物
『紅花』についてご紹介します。
『紅花』は、キク科・ベニバナ属に分類されるお花です。
原産は、エジプトや地中海沿岸
シルクロードを経由して奈良時代に日本へと渡ってきました。
花から採取した染料や口紅
種からとった紅花油(サフラワー油)
花を乾燥させて漢方
と、私たちの身の回りの様々なものに利用されていました。
特に日本では、染料として山形県などで盛んに栽培されていましたが、
中国産の安価な紅花の輸入や化学的に作られた染料により、
日本国内ではわずかな数しか栽培されていません。
『紅花』は、山形県の県花と定められ、多くの方に親しまれています。
英名は『Safflower』
別名として
『紅藍ベニアイ、呉藍(クレノアイ)、末摘花(スエツムハナ)、久礼奈為(クレナイ)』と呼ばれています。
【花から採取した染料や口紅】
花弁には黄色色素サフラワーイエローと紅色色素カルタミンを有し、黄色から紅色まで染めることができます。
紅色色素はわずか1%ほどしか含まれていないため、
紅花染で染められた紅(くれない)はとても高価なもので限られた人しか着ることができませんでした。
紅花の花を摘んでから発酵・乾燥させたものが、紅色の染料や着色料(食品添加物、口紅)の材料となっています。
【種からとった紅花油(サフラワー油)】
種子からは、リノール酸を多く含む紅花油がとれます。
リノール酸は不飽和脂肪酸です。
これは、血中の悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、高血圧予防に効果があるとされています。
最近では、紅花の種子に含まれるポリフェノール成分に血管年齢の改善効果があることも明らかになっています。
【花を乾燥させて漢方】
紅花の花を乾燥させた漢方薬には、リノール酸やビタミンE、オレイン酸などが含まれています。
先程説明しましたリノール酸には、動脈硬化や心臓病、高血圧といった生活習慣病の予防・解消に効果があります。
オレイン酸には、胃酸の分泌量を調節することで、腸内環境を整え、便秘を解消する効果も。
また、女性特有の症状軽減の効能も期待できるといわれ、中国では冷え性や更年期障害などの治療に用いるようにと記されています。
最後に『紅花』の花言葉
「包容力」「特別な人」「愛する力」「化粧」「装い」
オレンジ色が鮮やかで、ポンポンのような花を咲かせる『紅花』
様々な生活用品に使用されたり
ドライフラワーにして楽しむことができます。
自分好みの姿にフラワーアレンジを楽しんでみて下さい。
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