七変化『あじさい』
梅雨になるとよく目にする、『紫陽花』
しとしと降る雨に濡れて咲く花姿は
とても風情がありますね。
本日は、誰もが好きな『紫陽花』についてご紹介します。
ところで皆さん
『紫陽花の花』というとどんなものを思い浮かべますか?
青や紫、ピンクの色をした花びら
雨に打たれながらも華やかに咲いていますが
実はこの花びらは、花びらではなく
萼(がく)なんです。
この萼は、装飾花と呼びます。
中央に咲いている青い花が本当の花です。
写真の『紫陽花』は『ガクアジサイ』という品種です。
萼、だから『ガクアジサイ』と思う方が多いと思います。
『萼』ではなくて、『額』紫陽花。
つまり、額縁状に装飾花があるから『ガクアジサイ』なんです。
次は、『紫陽花』の概要です。
『紫陽花』は、日本が原産の落葉低木。
原種は、先ほどご紹介した『ガクアジサイ』
鉢花、切り花、ドライフラワーとしても人気が高い植物です。
『紫陽花』の英名はハイドランジア。
ラテン語でお水の器という意味です。
そのくらい『紫陽花』は水を好みます。
和名の『紫陽花』の由来は、集真藍(あづさあい・青色が集まる)からきていると言われています。
また『紫陽花』は七色に変わると言います。
『七変化』と辞書でひくと『アジサイの別名』という記載があるほど、
花色の変化は、昔から周知の事実だったようです。
変化する理由は何?
理由は二つあります。
一つ目は、老化現象の一種です。
最近人気の秋色アジサイと呼ばれる『フェアリーアイ』や『西安』などは、
秋まで長く開花していくうちに、鮮やかな花色がくすんだ緑色や赤色へと変わっていきます。
これは、花の中の色素が少しずつ分解されておこる現象で、老化現象の一種です。
アメリカアジサイとされる『アナベル』も白色から緑色へ
日本アジサイ(ヤマアジサイ)とされる『紅』も白色から深紅へと変化するのも同じ現象です。
二つ目は、土の酸度(pH)による変化です。
同じ場所で育てているのに年々色が変わっている
同じ品種なのに場所によって色が違う
こういった場合は、土の酸度が影響して花色が変わっている証拠です。
お店に並ぶアジサイの中で、『城ヶ崎』や『ダンスパーティー』など、
同じ品種なのに店頭では青色とピンク色の2色が並んでいることがあります。
これは生産農家さんが土を調節して、違う花色に仕立てているからなんです。
時間が経過したり、土のpHにより色が変化するのは面白いですね。
最後に、花言葉について
『紫陽花』には、
さまざまな色があること
咲いた時からずっと同じ色なのではなく
根から吸う成分によって咲いている間にも色が変わることから
『移り気』『浮気』『変節』という花言葉があります。
一方で『和気あいあい』『家族』『団欒』など、ポジティブな花言葉もあります。
これは、小さな花が集まって咲いているようにみえることが由来と言われています。
『紫陽花』は、家族いつまでも仲良くいたい、という気持ちを込めて贈るのにも ぴったりなお花です。
また、花の色によって花言葉が変わります。
最近では、お母様へのプレゼントや結婚式の演出に人気がある色もあるんです。
白い紫陽花は『寛容』
パートナーと認め合う意味を込めて、結婚式の装飾にも人気があります。
ピンクの紫陽花は、『元気な女性』『強い愛情』
お母様へのプレゼントに人気なのはこの色です。
青い紫陽花は『冷淡』『無情』『辛抱強い愛情』
雨に耐えて咲く姿から、そんなイメージが連想されるのかもしれませんね。
このように、花言葉に合わせて大切な人に贈り物をする
ヒントにしてみてはいかがですか?
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